第2版補訂版序

第2版が出版され、その後いくつかのGIST治療に対する基準が日本国内、諸外国で変化してきており今回の第2版補訂版作成となった。

補訂点は以下の点である。

1. イマチニブのGIST治療効果判定の腹部・骨盤CTによる治療効果判定の基準が報告され、現時点では日常診療ではこの基準も用いられる傾向にあり、この基準も並記した。

2. GISTは腫瘍発生部位により予後が異なることが報告され、欧米においては発生部位を考慮に入れたリスク分類が主に用いられている。日本においては胃原発のGISTが多く、他臓器発生のGISTの悪性度と異なることが報告されている。このような背景のもとに腫瘍を治療する観点からも悪性度をより正しく反映するリスク分類が求められ、腫瘍発生部位を考慮した病理診断のGISTのリスク分類を加え、それに対応するQ and Aを加えた。

3. 第2版出版後イマチニブのGIST術後補助化学療法の有効性に関する報告がなされ、使用枠が取れた。これらの報告をもとに、推奨度をグレードCからBに変更した。

4. 第2版出版後イマチニブのGIST術前補助化学療法の有効性の検討においてRTOG S-0132試験成績が報告され、その結果をふまえた基準を記載した。

5. 術後補助療法において、内科治療の結果をふまえ、現在まで明らかにされていることを修正・加筆した。

6. 上記の修正・加筆をもとにアルゴリズムの一部を修正・加筆した。

以上が今回の改訂点である。これらは、第2版をもとに一部、修正・加筆したものであり、第2版補訂版とした。

この序文は第1版、2版GIST診療ガイドライン作成に多大なる努力を尽くしていただいたGIST分科会の代表責任者であった、故久保田哲朗教授に捧げます。

2010 年11月

日本癌治療学会がん診療ガイドライン委員会
GIST分科会代表責任者 柳澤 昭夫