利益相反

本ガイドラインは社会貢献を目的として作成されたものである。各委員個人と企業間との講演活動等を通じた利益相反は存在する。しかし,本ガイドラインの勧告内容は,科学的根拠に基づくものであり,特定の団体や製品・技術との利害関係により影響を受けたものではない。作成に要した費用は,日本泌尿器科学会の疾患ガイドライン作成助成金により賄われた。

推奨グレードの決定とエビデンスレベルの評価

本ガイドラインの推奨グレード(表1)とエビデンスレベルの評価(表2)は基本的には「Minds 診療ガイドライン作成の手引き2007」に準拠し記載した。エビデンスが少ない場合や,エビデンスレベルの低いエビデンスを用いて判断する場合は,委員会の議論およびその合意を反映し推奨グレードを決定した。

表1 推奨グレード
推奨グレード 内容
A 強い科学的根拠があり,行うよう強く勧められる。
B 科学的根拠があり,行うよう勧められる。
C1 科学的根拠はないが,行うよう勧められる。
C2 科学的根拠がなく,行わないよう勧められる。
D 無効性あるいは害を示す科学的根拠があり,行わないよう勧められる。
表2 エビデンスのレベル分類(質の高いもの順)
システマティック・レビュー/RCT のメタアナリシス
1つ以上のランダム化比較試験による
非ランダム化比較試験による
Ⅳa 分析疫学的研究(コホート研究)
Ⅳb 分析疫学的研究(症例対照研究,横断研究)
記述研究(症例報告やケース・シリーズ)
患者データに基づかない,専門委員会や専門家個人の意見

注)各参考文献のエビデンスレベルは構造化抄録を参照のこと。